2010年6月27日日曜日

友の会会報Vol.19特集② 講演②  「癌の発病予測診断」

講演②  「癌の発病予測診断」



下津浦康裕先生 M.D., F.I.C.A.E., Cert.ORT-MD(7Dan)(医療法人 下津浦内科医院理事長、日本バイ・ディジタルO-リングテスト協会 副会長)
あるとき私のところに、麻薬捜査の方がバイ・ディジタルO-リングテスト(以下BDORT)を勉強されにこられました。捜査員の方がおっしゃるには、「BDORTは、医学界ではまだ認められなくても、法律の世界ではしっかりと認められると思います。麻薬捜査においては、麻薬犬が麻薬のにおいを感知し吠えれば、令状を発行し、調査できます。動物の本来持つ能力に対して、法律では許可が出るシステムになっています。生体をセンサーとして、良いもの・悪いものを見分ける能力を利用しているBDORTは間違いなく法律上認められると思います」といわれていました。また、実際に東京の歯科の福岡明先生が裁判の証拠としてBDORTのデータを提出されましたところ、それが証拠として認められたという事実があります。

四川省やスマトラ沖の大地震の時、動物達はほとんど逃げて無事でした。この事実からも動物には本来持っている自己防衛本能が第六感的に備わっていると思われます。人間にも、死を守る為の本能的な能力があるということをBDORTで証明しているのではないかと思います。そして、そのような能力を第三者にわかる形で解き明かしたという大村先生の実績は大変価値のあるものだと思います。

O-リングを作る必須条件

BDORTを正確に行う為に、必要な条件が3つあります。

第一条件: 一本の指で引いて開かないこと 

第二条件: 二本の指で引いて最大限に開く

第三条件:首の位置を上下左右に向けても、Oーリングの結果が変わらない

この3つの条件が、最適のO-リング(コントロールO-リング)を見つける必須条件です。 この条件が備わってはじめてO-リングテストが閉じるとプラス、開くとマイナスであると判断できます。また、指先が上を向いていると、その方向の情報をキャッチしてしまいますので、指先はすべて丸めておきます。また、O-リングを作る反対の腕を約45度開きます。これは、腕を閉じていると腕全体がアンテナになり、腕が腰などにあたっていると、O―リングの結果が変わってしまうためです。

O-リングを作る際に陥りやすい間違い

これらの条件を満たしても、感度が悪い場合があります。感度が悪いO-リングでよくあるのは、指を引かれるとき、力を思いっきり込め、O-リングがネコ目のようにつぶれた輪になる人です。O-リングで作った輪には、内側に屈筋、外側には伸筋の力が働きますが、大村教授はいつも、O-リングの輪は丸くしなさいとおっしゃいます。丸くするときには、必ず伸筋の力が必要です。指を引かれても輪を丸く保てる屈筋-伸筋のバランスがとれることで、敏感なO-リングを作ることができます。

指を引かれると、O-リングがつぶれたネコ目になる人は、検査のたびに力を込めているということなので、結果が非常に不安定になります。このことは、正しいO-リングテストをする上で、大変重要なことですので、改めてご報告させていただきました。





癌の自然史

癌細胞は1回2分裂すると2個、次に4個、次に8個、16個と倍々で分裂し、10回分裂すると1024個になります。最初1ナノグラムだった細胞が、10回分裂すると1マイクログラムになります。それがまた10回分裂すると、1ミリグラム、それがまた10回分裂すると1グラムで1cmになります。

現代医学では、癌がどの程度の大きさになると発見されるかというと、以前は、1cmくらいにならないと癌は発見されませんでしたが、最近では7mm程度の癌ならば発見できるまでに進歩しています。エコー検査では、5mm~7mmの癌を発見するのは神業的に難しくなります。これが現代医学の限界ですが、それ以上の癌でさえも見逃されることが多くあります。現代の最新医療機器をもってしても、7mm以下の癌を発見するのは難しく、ましてそれ以前の癌の潜伏期となると診断するのは大変難しいといえます。

現代医学では7mm~1cm程度の癌は微小癌、早期癌という呼び方をします。現代医学として扱う癌は、この大きさからスタートすることになります。

東洋医学ではどうかというと、「未病」という言葉がありますが、現代医学では見つけることのできないごく小さな癌の発見に役立つこともあります。それでは、BDORTではどうかというと、東洋医学の「未病」よりも前の段階、つまり癌が分裂するまえの兆候を推し量ることができます。

癌と言うのは、例えば、地中に長いこと眠っていて、地上に出てきたらわずかな期間で、命を終えてしまうセミの一生に似ていると思います。このように考えますと、地中に出るよりも早く発見することがいかに重要であるかお分かりになるかと思います。

BDORTと現代医学との癌の発見レベルのギャップが悲劇を生む

ここで、1つの症例を紹介したいと思います。BDORTで指摘続けていたところと全く同じ箇所に6年後に1.9cmの乳癌が見つかった症例です。この患者さんは、1996年5月に私が乳癌反応を指摘して以来、毎年乳がん検診を受け続けてこられ、現代医学の検査で異常なしといわれ続けていました。しかも1.9cmの乳癌が見つかった2002年と同じ年の3月にも乳癌検診を受けていましたが、異常なしといわれていました。

BDORTで癌を指摘しても、現代医学の検査で異常なしと言われると、たいした事ないと患者さんが変に安心して、それ以来来院されず手遅れになるケースが多く有ります。現代医学で発見できる1センチの癌が、あと10回分裂すると1キロになります。1キロの癌を持って生きることができる人はほとんどいません。現代医学で発見される1cmの癌は、癌のナチュラルヒストリー、~発癌から分裂し、増殖し、人間が命を落とすまで~の流れを考えますと、癌の寿命の実に4分の3をもうすでに過ぎているということなのです。つまり、残りの4分の1になった段階でしか、癌診療はできないということなのです。

BDORTと現代医学との癌の発見レベルに大きなギャップがあるため、このような悲劇を生む結果となってしまったわけです。

現代医学で発見されない癌予備軍の患者さんを考えたときに、単純計算で、本当の癌患者は現在の4倍いるということになります。

さらに、癌には分裂が始まる以前に、イニシエーション(initiation遺伝子異常がおき、癌の引き金になること)がおきる時期があります。この段階を東洋医学では「未病」といいますが、この時期を入れますと、実際の癌の患者さんは実に今の5倍はいるということになります。BDORTではこの5倍の癌患者を診察できる大変有効な方法です。何故なら、BDORTでは、癌のイニシエーションとなる物質の反応も測定することができるからです。しかし、BDORTは100%確定診断出来る方法ではありません。高度な補助診察法ですので、BDORT反応が見られる人は積極的に高度先端医学検査を受けられることをお勧めします。

電磁波などの生活環境が将来のガンを生む

最近の、傾向として、若い人が癌で命を落とすケースが大変増えています。実際に私の医院にも、20代後半~30代のがん患者の方が多く来院されます。

33歳で乳がんの患者さんの例を挙げますと、21歳で8-OH-dG(DNAを合成する塩基の一つが活性酸素によって酸化し変化したもの。体内で活性酸素によるダメージや老化のスピードを早めたり、心筋梗塞、動脈硬化などの生活習慣病の原因の一つと考えられている。癌関連遺伝子に生じると、変異を誘導し、細胞を癌化させる。)の反応がBDORTで見つかりました。そして、27歳で、出産されましたが、その頃にIntegrinα5β1(細胞接着分子の一つで、腫瘍の転移に関係。癌および前癌病変発現時に増加する)やOncogene C-fos Ab2(癌遺伝子に対する抗体で腫瘍や癌などが発現または前兆時に増加する)の反応がBDORTで見つかりました。そして、6年後の33歳に、現代医学の検査で乳癌が発見されました。

癌のナチュラルヒストリーでは、癌の発見までには通常10年以上かかるにもかかわらず、なぜ6年という速い速度で癌が増殖してしまったのかを考えますと、一要因としては、妊娠出産による身体への負担やホルモン作用があったことが考えられます。

そして、もう一つ大きな要因としては、この患者さんの寝室には、テレビがあり、電気毛布を使用し、電波塔のそばで暮らしているという、電磁波に汚染された生活を送られていたということが大いに関係していると思われます。この方の例で言いますと、日常生活で電磁波にさらされ続け、細胞内の活性酸素が増加するとともに、8-OH-dGの増加が見られるようになり、出産を契機にがん細胞が発生、分裂してきたと考えられます。このように、いわば、東洋医学でいうところの「未病」よりも前の、癌の設計図の段階までもBDORTでは判断できるのです。

驚くべきことに、私の医院に来院された若くして癌になった方を調べましたところ、実に81.8%の方が、寝室にテレビを置いていらっしゃいました。そのほか、電気毛布、電気カーペット、近くに電波塔があるなど、常に電磁波にさらされながら生活されている方がほとんどでした。私は15,000例もの臨床を経験しておりますが、その経験から、電磁波によって癌になる方は、ホルモン系の癌(乳房、甲状腺、卵巣、子宮など)であることが大変多いことが分かっています。また、癌だけではなくほとんどの疾患について電磁波の影響が大きいことが言えると思います。現代の日本の生活では、常に電磁波にさらされて生活せざるを得ない状況にあります。電磁波を受けずに生活することはほぼ不可能かもしれませんが、せめて気をつけていただきたいのは、寝室を電磁波の影響が無い状況にすることです。

また、BDORTでもよく取り上げられるように、電磁波だけでなく、衣服、洗剤、食べ物等、私たちの日常の生活環境が将来の癌やその他の疾患を招いているのだということを訴えていく必要が大いにあると思います。私は、このことを認識していただく為に「生活環境病」という名前を世に出してゆきたいと思っています。

BDORTは、21世紀のパラダイムシフトに欠かせない

ソニー創始者井深大氏は、生前BDORTを大変応援してくださっておりました。そして、第1回のBDORTの国際学会で、次のことをお話なさいました。

「21世紀を目前に控え、我々にはパラダイムシフトが必要なのです。バイ・ディジタルO-リングテストはその可能性を見せてくれています。測定器を人間に求めた発想の転換、しかもそこから出てくる情報の数々は、最新の科学装置でさえ、捕まえることができません。また、「心」や「気」の作用があることを含め、多くの事物が相互に関係し合っていることも、バイ・ディジタルO-リングテストは教えてくれます。我々は科学の所産である機械に頼りすぎ、大事な物を見落としていたのです。世の中は確実に新しい時代に向かいつつあります。我々も既存の尺度でなく、広く大きく「心」や「気」の問題を論じていかなければなりません。バイ・ディジタルO-リングテストがその大きな一翼になってくれることを願ってやみません。」

当時、井深さんは大変ご体調が悪く、お話しするのもやっとの状況の中、車椅子で壇上に上がられ、ご自分の言葉でこのお言葉をお話になられました。今年、BDORT医学会は記念すべき10回目を迎えます。井深さんが残してくださった言葉を今一度思い起こし、BDORTを世に役立てるべく努力すべきときが来たと思っております。

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